2017年2月6日月曜日

「モンドリアンからダッチ・デザインへ、デ・ステイルの100年」



本年2017年は、モダン・アートとモダン・デザインにとって重要な雑誌「デ・ステイル(De Stijl)」が創刊されてから100年の節目となる。それを記念し、オランダ各地でデ・ステイルの中心人物ピート・モンドリアンからダッチ・デザインまでの流れを読み解く展覧会やイベントが開催されはじめた。

1917年のデ・ステイル
モンドリアンは自然を最も根源的な原理までさかのぼることによって、垂直線と水平線の構図に赤・黄・青の三原色を組み合わせるというそれまでにない美学に達した。彼は、この原理に基づいて多くの作品を残すとともに、テオ・ファン・ドゥースブルフと雑誌「デ・ステイル」を創刊した。そこにはモンドリアンの美学に賛同した画家や建築家、デザイナーら、美術の分野を超えた芸術家たちが集った。彼らは美術作品のほかに家具や家庭用品、住宅、さらには都市計画を行い、モンドリアンの美学は日常生活の中へと浸透していった。

2017年のダッチ・デザインというスタイル
90年代において、オランダのデザインの潮流は世界のデザインに新しい流れを作り出し、ダッチ・デザインと名付けられた。彼らはデ・ステイルのリートフェルトに倣い、工場生産品に美術作品のような個性や作家性を与え、多彩な色遣いや様々な素材を組み合わせて実験的な取り組みを行った。ダッチ・デザインの立役者であるデザイン集団「DROOG(ドローグ)」は、現在もデザイン界を牽引している存在だ。デ・ステイルの芸術家たちが起こした変革が、今日のオランダ・モダン・デザインのアーティストたちのなかにも脈々と受け継がれている。


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「モンドリアンからダッチ・デザインへ-デ・ステイルの100年」
主な関連イベント(開催日順)


「モンドリアンとデ・ステイル」展 
通年、デン・ハーグ市立美術館

シュレーダー邸
通年、ユトレヒト中央美術館

ヴィラ・モンドリアン
通年、ヴィンタースヴァイク(ヘルダーランド州)

「アムステルダム市立美術館のデ・ステイル」
現在開催中、5月21日まで、アムステルダム市立美術館

「リートフェルトの傑作」展
3月4日~6月11日、ユトレヒト中央美術館

「ピート・モンドリアンの世界」展(常設展示)
3月7日から、モンドリアンハウス、アーメルスフォールト

「モンドリアンの発見」展
6月3日~9月24日、デン・ハーグ市立美術館

「デ・ステイルの建築とインテリア」展
6月10日~9月17日、デン・ハーグ市立美術館

「DROOG」展
9月23日~12月3日、ユトレヒト中央美術館

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*詳しくは下記をご参照ください。

モンドリアンとデ・スタイル100周年(日本語):https://www.hollandflanders.jp/markt/8998/

イベントスケジュール(PDF、オランダ語):http://www.holland.com/mtdd/MDD_agenda.pdf