図1 Vincent van Gogh Self portrait as a painter 1887-1888, Paris, Van Gogh Museum, Amsterdam (Vincent van Gogh Foundation) |
《画家としての自画像》(図1)は、制作意欲に燃える画家としての姿を描き出したとして、ゴッホの表情に注目されることが多い。しかしながらこの展覧会では、ゴッホが使用する画材に焦点をあてている。ゴッホは屋外用のイーゼルの前に立ち、方手にパレットを持ち、絵筆を握っている。絵筆は合計7本の平筆と丸筆である。平筆は面を塗るのに適しており、丸筆は細部の描き込みに適しているものだ。さらに、パレットに置かれた絵の具を分析した結果、二つの油壺の上にあるオレンジは「カドミウム・オレンジ」、その左に見える濃い青は「コバルト・ブルー」と「鉛白」を混ぜ合わせたものであると判明した。
図2 Vincent van Gogh Sunflowers,1889, Arles Van Gogh Museum, Van Gogh Museum, Amsterdam (Vincent van Gogh Foundation) |
図3 Vincent van Gogh’s Pallete from Auvers Musée d’Orsay, Paris Photography: Erik and Petra Hesmerg |
8月まで、ゴッホ美術館が所蔵する《ひまわり》(図2)に加えて、ロンドン・ナショナル・ギャラリー所蔵の《ひまわり》が《ルーラン夫人の肖像》を中心に左右対称に並べて展示されている。これはゴッホがスケッチブックに描いた三連画を再現したものである。また9月以降は、《寝室》の3バージョン(ゴッホ美術館、シカゴ美術館、オルセー美術館所蔵)が一堂に会する。そのほかにも、ゴッホが使用した唯一現存するパレット(図3)や、4点しか残っていないスケッチブックのうち3点が展示される貴重な機会なので、ゴッホファンにはぜひとも訪れていただきたい。
「仕事をするゴッホ」展は2014年1月12日まで。
ゴッホ美術館 Van Gogh Museum
Paulus Potterstraat 7
1071 CX Amsterdam
The Netherlands
+31 20 570 5200
http://www.vangoghmuseum.nl
2013年9月2日-2013年12月26日、2014年1月6日-1月12日10:00-17:00 (金曜日は22:00まで)
1071 CX Amsterdam
The Netherlands
+31 20 570 5200
http://www.vangoghmuseum.nl
開館時間:
5月1日-9月1日、2013年12月27日-2014年1月5日9:00-18:00 (金曜日は22:00まで)2013年9月2日-2013年12月26日、2014年1月6日-1月12日10:00-17:00 (金曜日は22:00まで)